青き空へ伸びる、鋼鉄の指標

傾いた「N」が天を指す、オロロンラインの道標。それは、北緯45度モニュメント。地球を二分する境界線上に佇むこの構造物は、北海道の広大な空と大地が交わる場所を静かに示している。
青空を背に立つモニュメントは、まるで天と地の境界を示す巨大なコンパスのよう。その姿は、旅人の心に静かな畏敬の念を呼び起こす。周囲に広がる果てしない平原と、頭上に広がる無限の青空。ここでは、地球の丸みを肌で感じることができるかもしれない。
オロロンラインこと道道106号線は、北海道の日本海側を南北に貫く重要な動脈。その道が北緯45度と交わるこの地点に、モニュメントは建てられた。周囲には小さな駐車帯があるものの、訪れる人は少ない。

風に身を任せ、静寂に耳を澄ませば、遥か彼方から聞こえてくる日本海の波音。ここに立つと、地球の裏側とつながっているような不思議な感覚に包まれる。