冬の夕暮れ、大地を守る樹々の影絵

雪に覆われた広大な平原に、一列の木々が佇む。夕陽に照らされた雪原は黄金色に輝き、防風林の影が長く伸びる。空気は澄み切り、風の音さえ雪に吸い込まれる。ここ斜里の防風林は、北海道の厳しい冬の中で、静かにその存在を主張している。
この防風林は、斜里町越川地区にあり、根北峠を標津から斜里側に降りた先に位置している。知床半島への玄関口となるこの地域は、激しい季節風に悩まされる。冬の厳しさを物語るように、木々は葉を落とし、骨太な姿で風雪に耐えている。

夕暮れ時、防風林は影絵のように空に浮かび上がる。オレンジ色に染まった空を背景に、木々のシルエットが浮かび上がる様は、まるで大地が天に向かって祈りを捧げているかのよう。この瞬間、防風林は北海道の自然と人間の営みが織りなす芸術作品となる。